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[Live Information]

> July 8, 2014

(SONG X LIVE 019)ヤコブ・ブロ・トリオ来日公演のお知らせ。

故ポール・モチアン率いるエレクトリック・ビバップ・バンドに参加し、若手有望株として注目を集めたデンマーク出身のギタリスト、ヤコブ・ブロ。近年はポスト・ロック的とも言える非ジャズ系空間サウンドを響かせ、絶妙なストーリーを奏でるユニークなギタリストへと成長。様々な音楽の持つアンビエントな質感を自分の中に取り込むことに成功し、そのギターから発せられる不思議なサウンドはそれらを包み込み、美しいサウンドスケープを醸し出す。待望の初来日公演はベースにトーマス・モーガン、ドラムスに巨匠ヨン・クリステンセンを迎えてのトリオ編成!

 今回の来日公演は、近年は菊地雅章をはじめとしてECM関連の新作での活躍が目覚ましく、ブロとは共演歴も多いトーマス・モーガンをベースに、1970年代のキース・ジャレットのヨーロピアン・カルテットでの活躍でも知られるノルウェイの重鎮ヨン・クリステンセンをドラムスに迎えての、ギタートリオ編成となる。ブロとモーガンの濃密なインタープレイに、変貌自在なリズムを散りばめるクリステンセンが三位一体となった演奏は、結成から数年を経た今、既に充分に熟成されていると言っていいだろう。ギタートリオという最小限のアンサンブルでさえ、自身のオリジナル曲と個性溢れるメンバーとのインタープレイを有機的にブレンドさせ、新境地のサウンドを開拓しようとするヤコブ・ブロの飽くなき創造力は、今回の来日公演でも多くの人々に感動を与えるに違いない。



[ヤコブ・ブロ・トリオ来日公演情報] (SONG X LIVE 019)

[出演]ヤコブ・ブロ(ギター)Jakob Bro : Guitar
    トーマス・モーガン(ベース)Thomas Morgan : Bass
           ヨン・クリステンセン(ドラム)Jon Christensen : Drums

■ DAY 1  : 大阪公演 
[日程]2014年 10 月 1日(水)
[開演]19時30分(19時開場)
[会場]ドルチェ・アーティスト・サロン大阪 (100席)
[料金]3,500円(全席自由)
[主催]JAZGRA  [協力]株式会社サカエリズム楽器
[協賛]医療法人 浩仁会さんだクリニック[後援]デンマーク大使館
[詳細リンク]www.jazgra.com
[会場アクセス]住所 : 大阪市北区茶屋町1-1 ドルチェ楽器 9F(梅田駅から徒歩5分)
[チケットご予約方法]email : takao@jazgra.com まで、1.公演名、2.お名前、3.ご希望枚数、3.ご連絡先
を明記のうえ、送信ください。

■ DAY 2 : 岡山公演 
[日程]2014年 10 月 2 日(木)
[開演]20時00分(19時開場)
[会場]蔭涼寺 (100席)
[料金]前売り 4,000円/当日券 4,500円
[主催]moderado music [後援]デンマーク大使館
[詳細リンク]http://moderado.jugem.jp
[会場アクセス]住所 : 岡山県岡山市北区中央町10−28
[チケットご予約方法]email : moderadomusic@gmail.com  まで、1.公演名、2.お名前、3.ご希望枚数、3.ご連絡先を明記のうえ、送信ください。

■ DAY 3 : 東京公演   
[日程]2014年 10 月 3 日(金)
[開演]20時00分(19時30分開場)
[会場]新宿ピットイン
[チケット料金]前売り 5,000円/当日券 5,500円
[後援]デンマーク大使館 [詳細リンク]www.pit-inn.com
[会場アクセス]住所 : 東京都新宿区新宿 2-12-4 アコード新宿 B1
[チケットご予約方法]※近日チケット発売日等の詳細発表!

■ DAY 4 : 東京公演   
[日程]2014年 10 月 4 日(土)
[開演]19時30分(19時00分開場)
[会場]公園通りクラシックス(60名)
[チケット料金]前売り 5,500円/当日券 6,000円
[後援]デンマーク大使館 [詳細リンク]k-classics.net
[会場アクセス]住所 : 東京都渋谷区宇田川町19-5 東京山手教会B1F
[チケットご予約方法]email : ticket@songxjazz.com まで、1.公演名、2.お名前、3.ご希望枚数、3.ご連絡先を明記のうえ、送信ください。



 カート・ローゼンウィンケル、ウォルフガング・ムースピエール、スティーヴ・カーディナス、ベン・モンダー、 そしてこのヤコブ・ブロ。現代のジャズシーンを牽引する個性豊かなギタリスト達は、奇しくも全員が故ポール・モチアン率いる通称「エレクトリック・ビ・バップ・バンド」に在籍した経験を持つ強者たちだ。

 ビル・エヴァンスやキース・ジャレットらとの活動を経て、90年代以降は次世代の若手音楽家たちとの活動に余生を費やしたといっても過言ではない巨匠モチアンのもとで、彼らは多くを学び、後にそれぞれが個性を開花させていくことになった。バンド在籍中からソロ活動にも精力的であったカートやムースピエールを筆頭に、カルデナスやモンダーも現在ではシーンを牽引するスタイリストとして注目を集めている。このたび来日が決定したヤコブ・ブロは、『Balladeering』『Time』『December Song』というニューヨーク録音3部作が日本でも好評を博し、加えて、2012年の『Bro/Knak』で示された斬新なサウンドスケープも話題となった、今最も注目すべき若手ギタリストである。

 2000年代にはニューヨークを拠点に活動し、近年は母国デンマークに帰郷して活動を続けているブロの音楽は、即興と作曲の絶妙なバランス感覚に、さまざまな音楽からの影響が織り重ねられたもので、その個性的なサウンドは、近年もリリースを重ねるごとに深みとオリジナリティを増してきている。まるで金管楽器や弦楽楽器をイメージしたかのような息の長いギターのフレーズが積み重ねられた曲は、進行するにつれて、聴き手の中でイメージが増幅していくような不思議な味わいがある。そこが、ブロの音楽の大きなポイントだろう。

 1978年にデンマークのコペンハーゲンに生まれたヤコブ・ブロは、若くして早熟した才能を開花させ、米国バークリー音楽院に留学した後、デンマークに一時帰郷し音楽活動を続けていたが、ツアーで当地を訪れたカート・ローゼンウィンケルと出会ったことが、彼の音楽家人生の大きな転機となった。カートの演奏に感銘を受け、そしてカートに薦められたこともあり、再び渡米することを決意したブロは、2000年代初頭にニューヨークのジャズシーンの喧噪に飛び込み、当時すでにポール・モチアンやチャーリー・ヘイデンと共演していたギタリストのスティーヴ・カーディナスのもとでレッスンを受け、ベーシストのベン・ストリートのアパートに居候し、彼の紹介でマーク・ターナーやクリス・チークらとも共演し、自身のリーダー作品を制作し始めることになる。その後、2002年からの数年間をモチアンのもとで過ごし、大きく開花した若きブロの才能は、ECMからリリースされたポール・モチアンの『Garden Of Eden』でも聴くことができる。加えて、モチアンを介して広がったビル・フリゼールやリー・コニッツとのコラボレーションは、先述のニューヨーク録音3部作へと繋がっていくことともなった。

 ギタートリオでも、それ以外の編成でも、彼は常にアンサンブル全体に気を配り、音楽そのものを響かせることを決して忘れることはない。ニューヨーク3部作での、ビル・フリゼールとのツイン・ギターから生み出される浮遊感溢れる演奏と、リー・コニッツのリリシズムに溢れたプレイがそこに響き渡ることで生まれた音像は、単なるセッション作品に留まることなく、完全にヤコブ・ブロ独自の音楽にまで昇華され、その美しい仕上がりに多くのリスナーが固唾を呑むことともなった。

 

 今回の来日公演は、近年は菊地雅章をはじめとしてECM関連の新作での活躍が目覚ましく、ブロとは共演歴も多いトーマス・モーガンをベースに、1970年代のキース・ジャレットのヨーロピアン・カルテットでの活躍でも知られるノルウェイの重鎮ヨン・クリステンセンをドラムスに迎えての、ギタートリオ編成となる。ブロとモーガンの濃密なインタープレイに、変貌自在なリズムを散りばめるクリステンセンが三位一体となった演奏は、結成から数年を経た今、既に充分に熟成されていると言っていいだろう。ギタートリオという最小限のアンサンブルでさえ、自身のオリジナル曲と個性溢れるメンバーとのインタープレイを有機的にブレンドさせ、新境地のサウンドを開拓しようとするヤコブ・ブロの飽くなき創造力は、今回の来日公演でも多くの人々に感動を与えるに違いない。

稲田利之